京大合唱団の日々のブログ。練習だけにとどまらず、様々なことに意欲的に取り組む団員達の息遣いを感じていただければ幸いです。
更新をリアルタイムでするのが中々難しいため、常に多少のタイムラグがありますがご了承下さい。
2009/01/03 (Sat)
あけましておめでとうございます。
何かと忙しい年の始め、皆様はどのようにお過ごしでしょうか。
こんにちは、2008年度(先代)混声指揮者、Top.新4ママンです。お久しぶりの方は、お久しぶりです。
第79回定期演奏会が終了して早1ヶ月、京大合唱団は今まさに世代交代の時を迎えています。儀礼的には演奏会が終わったその日のうちに指揮者をはじめとする先代スタッフは一斉に引退しますが、次を担う新3回生が次年度の準備を整え、様々な通過儀礼を経て「新生京大合唱団」を名乗るまでの変遷期が、丁度このシーズンなのですね。
そうした新3回生あるいは新2回生の慌ただしい姿を尻目に、私自身は1ヶ月前の演奏会を振り返ってみることにしましょう。というのも、ついさっき演奏会の録音音源を聴いたからなのですが。
会場でご協力いただいたアンケートを読む限り、多くのお客様からご好評を頂き、今回の演奏会はおおむね成功したと言って問題ないでしょう。ただ、音楽に携わる人間としては、演奏会全体の完成度と共に、ひとつひとつの楽曲の出来映えについても気になるところです。
自分が指揮したのは開演直後の「京大合唱団エール」と第3ステージの「おらしょ ~カクレキリシタン3つの歌~」ですが、やはり当日自分自身が感じた音楽と、日を改めて音源として聴くものでは大きな違いがありました。現場では心拍も呼吸も客席とある程度共有できますが、録音ではそうもいきません。当日の会場で多くのお客様と同じ時間を共有できるということの大切さを、「音楽の聴き応え」という意味で改めて痛感しています。
会場ではお客様と共に作り出す新しい空気である程度誤魔化されていた部分も、録音音源では全く隠れておらず、指揮者として心臓に激痛が走る瞬間が何度もありました。「非常に高い完成度」とも評された今回の演奏ですが、それでもやはり改善すべき点はいくつも残されていたということです。
今後、これらの「演奏上の心残り」を「後悔」ととって恨み言を言い続けるか、「反省点」ととって次に活かすかは大きな違いになります。すでに引退した指揮者である私にとっては、これらの心残りは全て「やり残し」でしかないのですが、すでに任期を満了した老兵がそれを取り返そうとするのは見苦しいことです。同じように録音音源を聴いた者なら誰しもが気づくような簡単なことですから、「気にしろ」と言うまでもなく次の世代が気にして、「反省点」として扱ってくれることと思います。
新世代を担う新3回生と新2回生、そしてまだ見ぬ1回生にとっては、此度の定期演奏会は「思い出」というだけでなく大切な「反省材料」です。非常に数がすくない本番のステージの中でも貴重なサンプルですから、次年度に向けて大いに分析して欲しいところですね。
我々が携わる「音楽」だけでなく、芸術は常に進歩していかなければなりません。長年存在し続ける団体であればこそ、なおさら毎年の進歩が非常に重要になってきます。次の年はその前の年よりも良質の演奏を心がける。このことが、演奏団体としての京大合唱団をさらに活気づかせる大きな要因になるのではないでしょうか。そして、数年来に渡ってこの京大合唱団の演奏会を楽しみにして下さり、何度となく足を運んで下さっているお客様、あるいは先の演奏会で初めて京大合唱団を目にされたお客様、そうした我々演奏者にとって最も大切なパートナーへの、最も大きな恩返しになるのではないでしょうか。
私自身は来年度以降京大合唱団の活動からは身を引き、独自に新しい合唱活動に携わっていく予定です。大学4回生ともなると卒論や院試で大変ですからね。引退したスタッフたちも、京大合唱団とはそれぞれ色々な関わり方をもつ予定であったり、まだ迷っていたりと様々なようです。こうした元3回生の姿も、毎年恒例のものといえるのかもしれません。
何かと忙しい年の始め、皆様はどのようにお過ごしでしょうか。
こんにちは、2008年度(先代)混声指揮者、Top.新4ママンです。お久しぶりの方は、お久しぶりです。
第79回定期演奏会が終了して早1ヶ月、京大合唱団は今まさに世代交代の時を迎えています。儀礼的には演奏会が終わったその日のうちに指揮者をはじめとする先代スタッフは一斉に引退しますが、次を担う新3回生が次年度の準備を整え、様々な通過儀礼を経て「新生京大合唱団」を名乗るまでの変遷期が、丁度このシーズンなのですね。
そうした新3回生あるいは新2回生の慌ただしい姿を尻目に、私自身は1ヶ月前の演奏会を振り返ってみることにしましょう。というのも、ついさっき演奏会の録音音源を聴いたからなのですが。
会場でご協力いただいたアンケートを読む限り、多くのお客様からご好評を頂き、今回の演奏会はおおむね成功したと言って問題ないでしょう。ただ、音楽に携わる人間としては、演奏会全体の完成度と共に、ひとつひとつの楽曲の出来映えについても気になるところです。
自分が指揮したのは開演直後の「京大合唱団エール」と第3ステージの「おらしょ ~カクレキリシタン3つの歌~」ですが、やはり当日自分自身が感じた音楽と、日を改めて音源として聴くものでは大きな違いがありました。現場では心拍も呼吸も客席とある程度共有できますが、録音ではそうもいきません。当日の会場で多くのお客様と同じ時間を共有できるということの大切さを、「音楽の聴き応え」という意味で改めて痛感しています。
会場ではお客様と共に作り出す新しい空気である程度誤魔化されていた部分も、録音音源では全く隠れておらず、指揮者として心臓に激痛が走る瞬間が何度もありました。「非常に高い完成度」とも評された今回の演奏ですが、それでもやはり改善すべき点はいくつも残されていたということです。
今後、これらの「演奏上の心残り」を「後悔」ととって恨み言を言い続けるか、「反省点」ととって次に活かすかは大きな違いになります。すでに引退した指揮者である私にとっては、これらの心残りは全て「やり残し」でしかないのですが、すでに任期を満了した老兵がそれを取り返そうとするのは見苦しいことです。同じように録音音源を聴いた者なら誰しもが気づくような簡単なことですから、「気にしろ」と言うまでもなく次の世代が気にして、「反省点」として扱ってくれることと思います。
新世代を担う新3回生と新2回生、そしてまだ見ぬ1回生にとっては、此度の定期演奏会は「思い出」というだけでなく大切な「反省材料」です。非常に数がすくない本番のステージの中でも貴重なサンプルですから、次年度に向けて大いに分析して欲しいところですね。
我々が携わる「音楽」だけでなく、芸術は常に進歩していかなければなりません。長年存在し続ける団体であればこそ、なおさら毎年の進歩が非常に重要になってきます。次の年はその前の年よりも良質の演奏を心がける。このことが、演奏団体としての京大合唱団をさらに活気づかせる大きな要因になるのではないでしょうか。そして、数年来に渡ってこの京大合唱団の演奏会を楽しみにして下さり、何度となく足を運んで下さっているお客様、あるいは先の演奏会で初めて京大合唱団を目にされたお客様、そうした我々演奏者にとって最も大切なパートナーへの、最も大きな恩返しになるのではないでしょうか。
私自身は来年度以降京大合唱団の活動からは身を引き、独自に新しい合唱活動に携わっていく予定です。大学4回生ともなると卒論や院試で大変ですからね。引退したスタッフたちも、京大合唱団とはそれぞれ色々な関わり方をもつ予定であったり、まだ迷っていたりと様々なようです。こうした元3回生の姿も、毎年恒例のものといえるのかもしれません。
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